坂東33観音札所32番・清水寺
6月1日坂東33観音霊場ツアーに参加し、32番の清水寺と33番の那古寺を
参拝しました。清水寺は豊かな自然が残されている田園地帯の小高い山の中
に静かに佇んでいる歴史の感じられるお寺でした。この寺は西国33ケ所の
京都清水寺、兵庫御嶽の清水寺と並ぶ清水三観音の一つで、延暦年間(782
- 806年)に伝教大師(最澄)が天台の教えを東国に広めるため下向した際、
熊野権現の霊示を得て、この地に草庵を建てたのが始まりといわれています。
大師は急に勅命をうけ、堂宇建立の念願が叶わぬまま京都に帰りました。
大同2年(807)に弟子の慈覚大師が志を継ぎ、この地の楠で千手観世音菩薩
を刻んで安置したと言われていますが、この時も堂宇建立は叶いませんでした。
その後坂上田村麻呂が東征の途中で堂宇を建立し、十一面観世音を奥の院へ、
千手観世音を本堂に祀ったといわれているそうです。
相模大野(7:10集合 7:15出発)→国道16線→首都高速湾岸線→千葉東金道路→東金九十九里
道路→九十九里道路→国道128号線を経ていずみ市・清水寺(10:22~11:10)→国道128号線を
ひたすら南下して館山市へ→食事(1:40~2:30)→那古寺(2:40~3:40)→富津館山道路→東京湾
アクアライン→首都高速湾岸線→国道16線→相模大野着6:32
千葉県いすみ市岬町鴨根1270
音羽山 清水寺(清水観音) 天台宗
ご本尊 千手観世音菩薩
開基:慈覚大師 創立:大同2年(807年)
駐車場右手に参道入り口があります。静かな自然林の中の参道を200m、
約10分間登ると山門が見えてきます。写真は下りですが、登る時はけっこう
厳しく写真を撮る余裕はありませんでした。
山門(仁王門) 平成5年老朽化のため再建立
金網越しですが、色白で愛嬌のある仁王様を見ることができました。
二層よりなる華麗な四天門。文化14年(1817)の再建。
四天門には風神と雷神、守護神像(下段の二像)が祀られています。
本堂(観音堂)
文明13年(1481)と文化10年(1813)に焼失、文化14年(1817)に再建。
ご本尊の千手観世音菩薩が祀られていますが、拝観できるのは御前立ち様
だけです。
唐破風の下の見事な彫刻
本堂外陣内部の欄間に掲げられた大きな絵馬などは見ごたえがあります。
百観音堂
左奥に閻魔様、中央に百体観音像、右に赤穂47士像が祀られています。
西国・坂東・秩父札所100ヶ所のご本尊が祀られています。
文化11年本堂の仮堂として建立。平成9年銅板葺に改修。
御前立ち様(右)は格子の隙間から拝むことが出来ました。厨子の中には木造
十一面観音像が祀られており、8月9日の御開帳には拝観できるそうです。
濁るとも 千尋の底は 澄みにけり 清水寺に 結ぶ閼伽桶(あかおけ)
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hiroさん おはようございます。
坂東33観音霊場ツアーに参加されすみ市の清水寺に行かれたんですね。
お寺もずいぶん廻られたんでしょうね。
私は九十九里生まれで、いすみ市は友人が住んでおり良く遊びに行きました。
清水寺はずいぶん前に行き 良く覚えていませんが歴史のあるお寺ですね。
友人は亡くなってしまいましたがとても懐かしくまた訪ねてみたいです。
仁王様は再建立されたんですね。愛嬌のある仁王様もいいですね。
子供の頃は怖かったですが今はツアーではよくお寺によりますが
興味があります。それぞれ特徴がありますね
房総もアクアラインが出来て横浜方面からも便利になりましたね。
千葉県に住んでいながら知らないお寺も沢山あります。
投稿: えつまま | 2013年6月 5日 (水) 08時23分
えつままさん、おはようございます♪
今日はコメント欄が閉じていましたね。
幼馴染との旅行記、楽しく拝見しました。
伊豆は子供が小さい頃から毎年のように行っていたのですが、
アカオ ハーブ&ローズガーデンや初島に行ったことがなく、
興味深く拝見しました。うたゆの宿は私も泊ったことがあります。
各所にありますね。昔は少し高級なホテルだったところもうたゆの宿に
変わってからは手ごろなお値段で泊まれるようになったので喜んでいます。
坂東33観音霊場ツアーはこのツアー結願となりました。
個人で行っていた時は、いつでも行けると思い、なかなか進みません
でしたが、ツアーに切り替えたらこの一年で終わりました。
行くときはアクアラインが渋滞していたので千葉東金道路などを
使いましたが、土曜日だったせいか、浦安まではとても混んでいました。
新しくなったのは仁王様ではなく山門のようです。
仁王様といえば睨みをきかせた怖い顔が多いですが、ここの仁王様は
白塗りということもあり、それほど怖くはありませんでした。
車窓から眺めた九十九里の海や御宿、勝浦、鴨川等の海も素敵でした。
投稿: hiro | 2013年6月 5日 (水) 08時58分
こんにちは!
「坂東33観音札所32番・清水寺」と伺っても
私には全くわからないお寺で、我ながら知識不足に
hiro様のブログを拝見しながら
勉強いたしました。
山門は「二王門」「四天門」ともすばらしい
佇まいですね。
仁王様も愛嬌があり、また「風神」と「雷神」さまも
可愛い感じがします。
絵馬もすごいですね〜
感じ入りながら拝見しました。
投稿: ryo | 2013年6月 5日 (水) 12時16分
こんにちは!
新緑に赤い四天門の鮮やかなこと! 目を奪われますね。
参道も新緑のトンネルが気持ちよさそうですね。
長い歴史の御堂も趣があり素晴らしいです。
hiroさん、ご朱印帳はもう何冊目ですか?
昔、一緒に行った寺社巡りで、友人はご朱印帳は何冊目よ、
と嬉しそうにしていました。
彼女は今はもうどこへも出かけられなくなりました。
投稿: Rei | 2013年6月 5日 (水) 15時17分
hiroさん こんにちは
もう、随分沢山のお寺をお参りされましたね。
新緑の坂道、良い運動になりましたね。
赤い四天門、本堂など素晴らしい建築と彫刻、
それに上の二王様は愛らしいお顔ですね。
慈恩寺はツアーではなかったようですね。
やはりツアーだと随分楽なようですね。
投稿: ミミ | 2013年6月 5日 (水) 18時50分
ryoさん、こんばんは~♪
関東のお寺ですのでわからないのは無理が
ないと思います。私も九州は有名な神社ぐらい
しか知りません。、
日本の寺社建築は素晴らしいですね。
何世紀ももつ、しっかりとした造り、細部にまで
施された絵や彫刻などの装飾。
どんな田舎にも素晴らしいお寺があります。
コンピュータもない時代、釘一本も使わずに、
よくぞこれだけの建築物を造ってくれたものだと感心します。
建物に限らず先人の知恵は素晴らしいですね。
投稿: hiro | 2013年6月 5日 (水) 22時16分
Reiさん、こんばんは~♪
今までいろいろなお寺を回りましたが
山門、四天門と二重に門を構えているお寺は初めてでした
朱塗りの四天門は美しく、目を引きました。
ご朱印帳は、江の島鎌倉七福神と今回の
坂東33観音霊場の2冊だけです。
若い時は寺社を訪ねてもご朱印を頂くことはなかったです。
坂東は今回のツアーで終わりましたが、達成感が感じられ良かったです。
お友達は出かけられるうちに出かけておいて良かったですね。
投稿: hiro | 2013年6月 5日 (水) 22時25分
たった200メートルの坂道でしたが、上りが続く
のは疲れるものですね、平らな道には結構強いのですが、
坂道や山には弱くて困ります。ツアー中の歩数は
5500歩ぐらいでした。
慈恩寺は大きな市ですがバスの便がなくて大変でした。
岩槻駅で降りれば市内循環バスがあったらしいのですが、
距離的に近い方で降りてしまいました。
駅で会った方に道を聞いて歩きましたが、
間違えずに辿り着けて良かったです。
投稿: hiro | 2013年6月 5日 (水) 22時35分
長くそちらに住んでいましたのに坂東33観音霊場のことを全く知りませんでした。
当時は神社・仏閣には興味が無く、
こちらに移住してから奈良・京都へ出かけるようになって
朱印帳を携えて神社・仏閣にお参りするようになりました。
でも特に信仰心があるわけでなく、建築物や史跡、そして地理、地形に関心があったのです。
朱印帳は十数冊になっていますが、それも13-4年くらい前に中断してしまい
今では朱印を戴かずに、ただお参りをするだけになっています。
32番の清水寺、新緑の中に朱の四天門がきりっとした趣きで建っています。
コントラストがきれいです。
山門の仁王像は朱の衣を纏われていますが、このようなお姿の仁王像を見ることはありませんでした。
坂東では一般的なお姿なのでしょうか。
一部に彩色が残る四天門の風神、雷神、守護神の表情がなんともいえません。
怖そうであり、一方では逆ににこやかな風貌ですね。
建造時の彩色はどのようであったことでしょう。
芭蕉の句碑には芭蕉が立ち寄ったときの句が刻まれているのでしょうか。
判読できないほどの風化ですから歴史があるのでしょうね。
神社・仏閣に残る史跡、歌碑、句碑にはそれぞれに、その地の歴史が関わっていますね。
投稿: Saas-Feeの風 | 2013年6月 5日 (水) 23時02分
Saas-Feeの風さん、おはようございます♪
私が坂東33観音霊場のことを知ったのは
今から15年前頃、お友達ご夫婦が霊場巡りを
していると聞いた時からです。
それまではご朱印のことすら知りませんでした。
今回のツアーで坂東33観音霊場巡りは終わりましたが、
次はどこにでも使えるご朱印帳を求め、
お参りした時の記念にしようと思います。
風さんのご朱印帳は十数冊にもなるのですね。
奈良・京都には由緒ある古寺が多くあるので良いですね。
仁王様の写真を全部撮ったわけではないのですが、
全身が赤という仁王様は多かったような気がしますが、
朱の衣を纏った仁王様はここだけだったような気がします。
今まではお寺にお参りに行ってもお寺の由緒などは
)
歴史の教科書に出てくるようなお寺以外は知らなかった
のですが、ブログをするようになってから、写真を多く撮る
ようになり、記事にまとめるのが復習の機会になるので、
ある程度知識として定着させることが出来ました。
(後で忘れることも多いのですが
お寺のHP等を読んでいると、田舎の小さなお寺でも、
歴史上の人物が関わっていることが多く、ワクワクとしてきます。
投稿: hiro | 2013年6月 6日 (木) 09時39分