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2012年6月13日 (水)

坂東33観音札所30番・高蔵寺

笠森観音参詣のあとは、千葉県木更津市のかずさアークの中の

レストランで少し早いランチを頂きました。

笠森観音10:09出発→ 国道409を木更津方面へかずさアーク11:03着ランチ

かずさアーク11:50出発→高蔵寺11:55着

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千葉県木更津市矢那1245

平野山 高蔵寺(高倉観音)  真言宗豊山派

本尊 正観世音菩薩

用明天皇の代(585~587年)に徳義上人がこの山に籠っている時、聖観

音像を感得し、堂宇を建てて安置したのが始まりで、この観音像は後行基

刻んだ観音像(3.6m)の頭部の中に納められました。

高倉観音は縁結び子授けの観音として篤い信仰があるそうです。

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入口と仁王門 

合掌一礼をしてから門をくぐります。

山門は江戸初期に再建されたものだそうです。歴史の重みが感じられます。

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手水舎で手と口を清め、

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お線香をそなえます。

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本堂(観音堂)

大永6年(1526)藤原時重再建のもの。美しい屋根は、平成11年4月に

改修復元されたものだそうです。どっしりとした落ち着い佇まいでした。

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納め札を納め、お賽銭をそなえた後、先達さんに続いて読経しました。

柱にはたくさんの木札が打ちつけられていました。先達さんのお話ですと巡拝

する寺院を「札所」というのは、自分の住所・氏名を書いた木札を巡拝する寺院

に打ち付けたからで、江戸時代に入るとそれが紙札に変わり、色やデザインに

凝ってくるようになったそうです。しかし現在は貼ることが禁じられ、納め札入れ

に納めるようになりました。

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観音堂から境内を見る

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鐘楼と手水舎 鐘楼は江戸初期に造られたといわれています。

                           (写真はクリックすると拡大します)

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可愛いお地蔵さん

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水洗い延命観音と望叶(のぞみかなえ)観音

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山門の脇には、戦国時代に植えられたと言われている夫婦杉が輪切りに

なって飾られています。 昭和58年の台風で折れてしまったのだそうです。

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本堂は独特な高床式の重層入母屋造りで床柱数88本、床の高さ2.3m

の堂々とした造りで、床下を人が立って歩けます。これを生かし「観音浄土

巡り」という特別拝観が出来るようになりました。日本百観音の写し、地獄

極楽の絵図、たくさんの秘仏等を見ることが出来ます。写真・左は本堂に

まりきれないほど身長(3.6m)がある本尊・正観世音菩薩。写真・右は

「観音浄土巡り」のパンフレット。観音様の全身を見ることが出来ますね。

拝観料は300円です。

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ご詠歌

はるばると 登りて拝む 高倉や 富士にうつろう 阿娑婆なるらん

*「阿娑婆」とは、「阿」如来・「娑」菩薩・「婆」明王を指しているそうです*

.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

藤原鎌足誕生伝説を先達さんがバスの中で話して下さいました。

この里の有力者だった猪野長官という人物が、四十歳あまりになっても子宝

に恵まれず、ここの観音に願をかけたところ、一女を授かったので予与観

(しよかん)という名をつけたそうです。娘は心清く、人に親切な素晴らしい娘

に成長したそうですが、器量が悪かったため、良縁に恵まれませんでした。

彼女は自分が生を享けたいきさつを父から聞かされ、自分もこの観音におす

がりしました。すると、「鹿島に行って、日天を拝みなさい」との夢告があり、

その通りにして結婚。男子を授かりました。これが「鎌子」、後の藤原鎌足

(614~669)だったそうです。鎌足はその後、この観音を深く崇拝し、七間四面

の本堂や阿弥陀堂、三重搭、鐘楼などを建立したそうです。

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コメント

hiroさん こんにちは~ 
坂東33観音札所巡り ツアーでお参りいいですね 
先達さんに正しいお参りの作法を教えてもらって身の引き締まるような気がします
31番笠森寺 30番高蔵寺 
どちらも歴史の重みを感じる見ごたえのある建物であり参道ですね 
笠森寺の参道にある「子授けの楠」、そしてこの高倉観音もまた子授けの・・・
とどうしてもそこにひきつけられてしまいました~

hiroさん  こんにちは
坂東33観音札所へのお出かけ、
私は心安らぎ自分自身への問いかけの
お参りにもなりそうです。
私も無神論者です。そして母は凄く信心深いです。
「子授けの楠」、六角形の「子育て地蔵尊」は
大勢の方の願いが叶った事でしょうね。
正しい参拝の作法は知りませんでした。
バスツアーでのお参りは、個人ではなかなか億劫になる
私には良いのではと思います。
高蔵寺、大きくて歴史あるお寺ですね。
床柱数88本もあり、床下を人が歩けるとは
素晴らしい本堂ですね。
正観世音菩薩、観音様も心に大きく
刻まれた事でしょうね。

koroさん、こんばんは~♪
一人でお参りしていた時、いかにいいかげん
だったかよくわかりました。
特にお経は一人ではどこを読んでよいのか
わからいし、たとえわかっても恥ずかしくて一人では
唱えられなかったと思います。
お孫ちゃんの祈願をされている方、いらっしゃいましたよ。
お嬢さんかお嫁さんかわかりませんが、
きっと内緒で来たのでしょうね。

こんばんは~。
いいお参りが出来ましたね、歴史の中を傘をさし。
観音さまを拝み、得られましたね安らぎが。

日々のこの元気に、
穏やかに暮らせるこの幸せに、
自然に感謝しますよね。
なんだかこちらまで、その幸せが来たような、
気のせいでしょうか、hiroさん。

すみれさん、こんばんは~♪
すみれさんのお母さまも信心深いのですね。
私の母もよく仏壇の前に座ってお経を読み、
家族が健康で幸せに暮らせるよう
ご先祖様にお祈りしてくれていました。
私は無神論者で人間死んだら無になるだけ
と思っていますが、時々私がここまで何事もなく
暮らせたのは、母の祈りのおかげかもしれない
と思える様にもなりました。
個人で行くとお参りはいつでも行けると思い
なかなか行けませんが、ツアーだと申し込めば
確実に1ヶ月に3寺くらい巡れるのでよいです。
ものぐさな私にはぴったりだと思いました。
歴史を感じられる古いお寺をお参りすると癒されます。

shizuoさん、こんばんは~♪
私の父方の家系は短命なので、父親似の私は
昔からそれほど長生きはできないだろうと思っていました。
それが大した病気もせず、ここまで
こられたのですから、感謝感謝です。
そのお礼の観音巡りなので、何を祈願していいか
分からないと言ったら、お友達から、あなたは幸せね。
といわれてしまいました。それで我が家及び親戚一同の
健康を祈願してきました。

おはようございます。

坂東33観音札所にはこれからツアーでお参りされるのですね。
ツアーは目的地に直行してくれますから何かと便利ですね。
私もhiroさん同様、熱心な宗教信者ではありませんが、こういう
古寺を訪ねる事は好きでした。

古寺の建築美、取り囲む自然、景観等を楽しむのも
1日のよい過ごし方ですね。
是非、お身体ご自愛され、この旅が続きますように。

ところで、先の記事の中で
「赤い靴はいてた女の子像」 「愛の母子像」が特に
心に残りました。
とても勉強になりました。

前者では歌の背景がよくわかりました。家庭的にあまり
恵まれていなかったであろう(多分)岩崎きみちゃんが
わずか9歳で亡くなる事に悲しみを感じました。

後者ではこの事実を私も
知りませんでした。アメリカなど軍関係の身勝手さ
に怒りを感じました。

今沖縄では「オスプレイ」(垂直離着陸輸送機.
・ヘリと飛行機両方の機能をもつ)が普天間に入るという事で
反対運動が起きています。

このオスプレイ、別名未亡人製造機といわれるほどよく
事故を起こし、パイロットが死亡、そのたびに未亡人を
作ったというわけです。

沖縄に「愛の母子像」をつくる事態にならぬことを祈るばかりです。


hiroさん おはようございます
こんなツアーがあるといいですね。
私は信仰心は余りないので、お参りの仕方も分りませんが
正式な参拝の仕方を教えてもらえたり、お話を聞いたりできるので良いですね。
歳をとったら、信仰心はなくてもこういう古いお寺などを歩いたり
参拝したりすると落ち着けます。
本家の近所に小さな観音様があって、その地区の人が今でも1ヶ月に1回集まって
お参りしてお食事会をしています。
とても皆さんが仲が良くて助け合って暮らしている地域なので観音様が
結び付けているのかなぁ~と思います。

kuraさん、おはようございます♪
ご主人を亡くされて、その供養のためとか、
病気を治したい、お孫さんの顔を見たい
ぽっくりと逝きたい、祈願される方の目的は
色々あるようです。古寺を訪ね、その歴史を知る
のは好きなのですが、私のようにただ健康をと
願うのは申し訳ないような気がします。
33観音霊場巡りを途中で投げ出すのも嫌でしたので
ツアーを選びました。これなら気楽に続けられそうです。

横浜米軍機墜落事件はこちらでは連日のように
テレビで放送されていました。子育てに忙しい
頃でしたが、時々テレビを見ては
自衛隊や米軍の対応には怒りを感じました。
愛の母子像の銅像も遺族の要望により、
横浜市に寄贈され当時は整備される前の
人気のあまりない鬱蒼としたフランス山公園に設置
されましたが、何の銅像か分からず、
碑文が設置されたのは、像設置から21年後だったそうです。

私も沖縄に「愛の母子像」が作られるようなことに
ならないよう、お祈りしています。

ミミさん、おはようございます♪
坂東観音33観音霊場巡りの旅はあんまりメジャー
ではないので、家の近くからの発着はなく
東京まで行かないと駄目かと思っていましたが、
ネットで我が家からそれほど遠くない場所での発着
があるツアーを探せたので、すぐに申し込みました。
お参りの作法を教えて頂き、お経も読めて良かったです。
一人では恥ずかしくて声を出して読めませんものね。

私の実家のお寺にも観音堂があり、
実家に帰るといつも母と一緒にお参りに行っていました。
お祭りもお寺で行われ、、お寺は子供の頃からの
遊び場だったので、信仰心はなくてもいつも身近に感じていました。
地域の方が観音様をお参りしてお食事会・・・
素敵な光景が目に浮かびます。

hiroさん   今日は!
ツアーで坂東33観音札所にお出かけになられたんですね。
笠森観音はふるさとの近くですの何度か行きましたが、
高蔵寺はまだ行っていません歴史のあ立派なお寺ですね。
千葉県に生まれながら知らないお寺がまだまだまだあります。
札所周りはしたことはありませんがツアー旅行でも寺にはお参りすることが良くあります。
気持ちが落ち着きますね。境内を歩くのもいいですね。
父母の時代の方が信仰心があつかったに思います。
我が家のお寺は浅草ですが法事等ではお経本を渡され、
お坊さんのいわれるページに従いいっせいにお経を唱えます。
最初はなかなか声に出せませんでしたが今では孫も一緒に唱えています。
なかなか覚えられませんが・・・・・・
お説教を聴くのもいいものですね。


えつままさん、こんにちは~♪
笠森観音は階段が多く、少し上るのが大変でしたが、
歴史ある素晴らしいお寺でした。
清水寺の造りにも少し似ているような気がしましたが
あのようなお寺を見るのは初めてでした。
高蔵寺も高床式の素晴らしい建物で、
観音様は床下を突き破ってお堂の方に頭を出して
いるようでした。お堂からは観音様は見えませんでしたが
下から見た感じはとても立派な観音さまでした。
日光のお寺や、群馬の水沢観音はすでに旅行を
した時訪ねているのですが、その時はまだ観音
巡りをしていなかったので、また行かないといけません。
娘婿の実家のお葬式に出たことがありますが、
やはりお経本を渡され、何ヶ所か住職さんと一緒に
読んだことはあります。夫の実家の宗派も、私の実家の宗派
も法事などでお経を一緒には読みませんでしたが、
夫の父と私の母は毎朝仏壇の前でお経を読んでいました。
やはり信仰心が篤いのでしょうね。

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