桜田門外ノ変と井伊直弼
10月25日(月)、久しぶりに映画を見ました.。「剣岳・点の記」以来なので、1年3カ月ぶりになります。カテゴリーに「映画・テレビ」をもうけてあるのに、記事は3回目、お恥ずかしい限りです。
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桜田門外の変は、安政7年(1860年)3月3日の朝、尊皇攘夷派の水戸脱藩士17名と薩摩藩士1名が、江戸幕府大老・井伊直弼を暗殺した事件です。歴史の教科書に出てくるので、大まかなことは知っていましたが、襲撃に加わった人など、あまり詳しいことは知りませんでした。
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この映画を見ると、事件の起きた歴史的な背景や、関わった人々の思い、その後の様子等をよく知ることができます。原作は吉村昭の同名小説。監督は佐藤純彌。主人公で襲撃の指揮を執った水戸藩士・関鉄之介に大沢たかお。水戸藩9代藩主の徳川斉昭には北大路欣也。江戸幕府大老・井伊直弼には伊武雅刀が扮する。
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何の評価もされず、幕府からも藩からも追われ、逃亡の果てに捕われ、最期を迎えた浪士達の無念を思うと涙が出ます。この事件をきっかけに、幕府の権威は急速に衰え、大政奉還・明治維新と時代は大きく変わっていきます。
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井伊直弼は彦根藩の第11代藩主の十四男として生まれましたが、養子の口もなく、父の死後17歳から32歳までの15年間、自らを花の咲くことのない埋もれ木にたとえ、埋木舎(うもれぎのや)と名付けた邸宅で暮らしていました。とても聡明でしたが、茶道や和歌、鼓等を学び、風流に生きていたので、「チャカポン(茶・歌・鼓)」というあだ名をつけられていたそうです。ところが藩主の兄が死去したので、養子に出ていない直弼に白羽の矢がたち、兄の養子という形で彦根藩の第13代藩主になりました。彦根藩時代は藩政改革を行ない、名君と呼ばれました。その後紀州藩南紀派に擁立され、安政5年に徳川幕府・大老に就任しました。
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孝明天皇の勅許を得られぬまま、ハリスと日米修好通商条約を結んだり、徳川の後継者問題では、若干13歳の紀州藩の徳川慶福(のちの家重)を後継に決めたり、ことごとく尊王攘夷派の水戸家などと対立します。「安政の大獄」では、幕府の政策に反対した尊王攘夷派や一橋派の大名・公卿・志士等150名もの人が弾圧され、長州藩の吉田松陰や越前福井藩の橋本左内など8名が死罪、水戸藩主の徳川斉昭さえも水戸に永蟄居になり、このことが「桜田門の変」の原因となったのです。
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桜田門外の変・テーマソング「悲しみは雪に眠る」
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hiroさん

おはようございます(^-^)
しみじみとテーマソング「悲しみは雪に眠る」を聴きながらコメントを書いています。
私は目がイマイチなので映画は見ていません本は読みました。
成るべくしてなった大政奉還~明治維新にかけては好きな時代で、今の時代に
大いにかかわっている大切な時代ですね。
若い頃、「安政の大獄」で怒りを感じて井伊直弼を嫌いになって、桜田門外の変では暗殺の好し悪しは別にして心の中で「よくやった」の思いが有りました。
何度か彦根は簡保の宿で泊って、彦根城の周辺を廻りました。
勿論、埋木舎も見ました。
今、記事と写真を懐かしく拝見しています。
ご紹介ありがとうございました
↓の「大文字草」は京都の花ですね
嬉しく拝見しました
投稿: コスモス | 2010年10月27日 (水) 10時14分
おはようございます(^O^)/
この映画、茨城県民あげて応援してる
みたいですね!
桜江戸城のお堀や桜田門の本格的オープンセット
が話題になってました。
NHK竜馬伝と相まって、本格的な時代劇ですね。
投稿: 歌まろ | 2010年10月27日 (水) 10時33分
映画、私も随分と観ていません。
歴史に疎い私も詳しい事は分からなくとも
桜田門外の変は知っています。
映画で歴史を学べるのも良いですね。
出演俳優さんも素晴らしく、素敵な作品に
成っていると思います。
hiroさんの丁寧な記事に
井伊直弼の事も学べました。
彦根へ出かけて見たいですね~
テーマソング「悲しみは雪に眠る」は心に沁みました、
素敵なご紹介、ありがとうございました。
投稿: すみれ | 2010年10月27日 (水) 11時14分
hiroさん こんにちは
近くにあると映画館で観てみたいと思う映画もありますが。
長崎まで行かないと映画館がないので滅多に映画は見に行きません。
桜田門外の変は井伊直弼が暗殺された事件だという事ぐらいは
知っていますが、詳しい事は知りませんでした。
私は歴史は余り分りませんが、教科書で学んだ事より
歴史のドラマ、大河ドラマなどで知った事の方が多いです。
投稿: ミミ | 2010年10月27日 (水) 13時06分
こんにちは^^
歴史が大きく動いた時期の事は
大まかにしか理解していませんが
様々な人間ドラマがあるのでしょうね。
テーマソングを聴きながら想像してしまいました。
素敵なご紹介ありがとうございます。
ぜひ観に行きたいですね。
投稿: アガパンサス | 2010年10月27日 (水) 13時55分
コスモスさん、こんにちは~♪
旅行の記事お待ちしていました。
東北のどちらかと思いましたが、随分広範囲を
まわられたのですね。行程が色分けされて
いるとわかりやすくて良いですね。
私が北海道にツアーで行った時もこのように
色分けして一日に走るバスの走行kmも書いてありました
旅の始まりは幸先よく、コスモスさんの
お好きな舞妓さんとの出会いでしたね。
富士山をバックに撮られた写真はまるで町の
写真屋さんが撮ったように素敵でした。
鶯宿温泉には行ったことがありません。
とても素敵なホテルに宿泊なさいましたね。
御食事、残されたのですか。
そこがコスモスさんがいつもお若く、美しく
いられる秘訣ですね。私はダイエット中でも、
旅行に行った時は食べてしまいます
ペールギュントの朝、大好きです。
美しい音楽を聞きながら、楽しくブログを拝見しました。
開国派も尊王攘夷派も国を思ってのことですので、
どちらが悪いとは言えないと思うのですが、
安政の大獄だけは私も怒りを感じます。
私も夏に彦根城を訪ねた時、埋木舎も見てきました。
中には入らず遠くから見ただけですが、
なかなか素敵な佇まいでした。
藩主にならず、ここで風流に暮らしていたら、
また違った人生があったのでしょうね。
投稿: hiro | 2010年10月27日 (水) 17時22分
hiroさん
こんばんは!(^^)!
↓のコメント嬉しく拝見しました。
いつも丁寧にご覧いただきまして
ありがとうございます
「藩主にならずに彦根で暮らしていたら

違った人生」はこれは特に歴史を振り返って見る時に、
頂点に立たれた人にその思いを抱きますね。
藩主では有りませんが、時の人龍馬もそうですよね。
ペールギュントの”朝”は初めてのピアノの発表会で弾いた懐かしい曲です。
今は指がイマイチで休養中ですが
旅の始まりに舞妓さんにお会いして嬉しいでしたが
一時的な豪雨に会ったりして、それなりに思い出は出来ました。
これからもしばらく旅日記を続けてゆきますが
写真はイマイチですが、宜しくお願いします。
それから「お若く美しく」は絶対に違います。
本人が保証します
戴きましたコメントのお返事です。
勿論、お返事は結構です。
投稿: コスモス | 2010年10月27日 (水) 18時06分
歌まろさん、こんばんは^-^
そうらしいですね。茨城県は今年水戸藩開藩
400年ということで、県を上げて応援して
いるようですね。オープンセットも茨城に
作られて撮影されたようですね。
この時代はどこも、若い下級武士が国を
思って行動を起こした時代ですね。
竜馬好きな私は、すぐ竜馬にだぶらせてみてしまいますが、
竜馬だったらどうしただろうかと・・・
投稿: hiro | 2010年10月27日 (水) 19時06分
すみれさん、こんばんは^-^
この映画はあまり娯楽性がなく、本当に
勉強をしている気分になりました。
歴史の教科書は表面をさっと習うだけなので、
今興味を持っている幕末の一部分でも
詳しく知ることが良かったです。
もともと歴史は好きだったので、これからは
ちょくちょく映画を見に行こうと思います。
テーマ音楽は映画館で聞いた方がずっと素敵でした。
投稿: hiro | 2010年10月27日 (水) 19時10分
こんばんは~!
桜田門外の変
この事件以降幕府の権威の
失墜が始まって行くんですね。
その裏には井伊直弼一人を伐つために
こんなに多くの命が断たれた現実、
計画が頓挫し夢が破れた水戸藩士達、
むなしくて哀しい最期に、
心が痛みました。
投稿: kazu | 2010年10月27日 (水) 19時15分
こちらには歩いて行ける場所に大きな映画館が
2つあるのですが、よほどみたい映画が
上映されていないと行きません。予告を見てると
行きたくなるのですが、家に帰りしばらくすると
忘れてしまいます。
確かに歴史は教科書で習うより映画やテレビで
見たほうが面白いし頭に入りますね。
教科書ももっと工夫すると良いですね。
投稿: hiro | 2010年10月27日 (水) 19時24分
アガパンサスさん、こんばんは^-^
竜馬伝をはじめ、面白いドラマをテレビで
見ているので、幕末にはますます興味津津です。
ブログを更新する時、いろいろ調べて
興味深い人物が出て来ると、その人のことを
もっといろいろ知りたくなります。
これだけでも、ブログを初めて良かったと思います。
この映画は娯楽性はあまりありませんが、
史実に基づいているので、歴史の勉強にはとても良いと思います。
投稿: hiro | 2010年10月27日 (水) 19時32分
kazuさん、こんばんは^-^
)
ちょっと歯車が狂うとこんな悲惨な最後に
なるのですね。挙兵の約束をしていた薩摩藩が
もし来てくれたら、歴史は変わっていたかもしれませんね。
この映画を見て少しは桜田門の変のことに
詳しくなって、良かったな~思っています。
(すぐに忘れないとよいのですが
投稿: hiro | 2010年10月27日 (水) 19時47分
こんばんは!
hiroさんも観られたのですね〜
「桜田門外の変」
幕府が倒れ、浪士たちの苦しみなど、私はあまり考えた
こともなかったのですが、今年になり、杉本章子さんの
直木賞受賞作品「東京新大橋雨中図」を読みまして、また、
「龍馬伝」などを見ては当時を偲んでおりました。
井伊直弼側からの映画は見たことがありますが、襲撃した
人を知ることもありませんでした。
しかも、私の大好きな大沢たかおさんが主役..。
主題歌を聴かせていただき、もう胸がじ〜んとなりました..。
投稿: ryo | 2010年10月27日 (水) 20時01分
ryoさん、こんばんは^-^
そうです。今日Reiさんのブログを訪問して驚きました。
きっと同じころ映画を見ていたのかもしれませんね。
杉本章子さんの小説はまだ読んだことがありません。
直木賞受賞作品の「東京新大橋雨中図」も幕末頃
を扱った時代小説なのですね。
今度本屋さんに行ったらさがしてみたいと思います。
テレビドラマの影響で幕末に興味を持ち、
今まで点でわかったところが、線でわかるよう
になり楽しくなってきたところです。
物事は両面からみたいので井伊直弼側からの
映画も見てみたいです。安政の大獄で死刑になった、
橋本左内が主人公の「城中の霜」も時間が
あったら読んでみようと思います。
お嫁さんに借りた東野圭吾はまだ1冊しか読んでいないし、
読書とガーデニングとプール、忙しくなりそうです。
投稿: hiro | 2010年10月27日 (水) 20時59分
桜田門外の変、見てみたい映画です!
満喫されていますね~!!
日本史、学生の頃は得意だったのだけど、今は
ほとんど忘れてしまってます・・・
またいろいろ勉強したくなりました。歴史は興味深いですね。
投稿: まつんこ | 2010年10月27日 (水) 21時58分
まつんこさん、こんばんは^-^
私も学生のころは暗記が得意だったので、
日本史は好きでした。
子供が小さい頃は、あまり自分の楽しみは
持てませんでしたが、今はすべての時間が
自分のために使えます。
忘れた記憶は取り戻せるかどうかわかりませんが、
また歴史を楽しんでみようと思います。
投稿: hiro | 2010年10月27日 (水) 22時30分
彦根は近いので何度か訪ねており
写真にある埋木舎の前を通り、堀に棲む黒鳥
(実は水戸から贈られた)とにらめっこすることがありました。
もう何年も映画館で映画を見ることが無くなっています。
大画面での迫力を味わいたいのですけどね。
来年1月下旬ころに水戸へ行きたいと思っています。
そのときに、この映画撮影のために作られた
オープンセットを見ることになると思いますよ。
水戸行き、実現するかどうか・・
これが問題です(^^ゞ
投稿: Saas-Feeの風 | 2010年10月27日 (水) 22時53分
Saas-Feeの風さん、こんばんは^-^
私も若い頃に比べると映画に行くことは少なくなりました。
彦根城には今年の8月に訪ねました。
その時ガイドさんから井伊直弼が藩主になるまでの
お話をうかがいました。だいたいここに書いて
あるような事柄です。埋木舎も中には入りま
せんでしたが通りを歩きながら見ました。
旅行といい、映画といい、今年はなぜか近江に縁がありました。
来年のNHKの大河ドラマは浅井長政と
お市の方の三女、お江が主人公のようです。
これもまた楽しみです。
来年の一月下旬に水戸に行かれるということですが、
梅が咲いているとよいですね。
私も娘がつくば市に住んでいる頃訪ねれば良かったのですが、
その頃は孫のお守ばかりしていました。
投稿: hiro | 2010年10月27日 (水) 23時41分
おはようございます♪
ちょっとお久しぶりで~す^^;
ここの所、映画はもっぱら家での私ですが時代物
はすきです♪
テーマ曲も映画の時代にほんろうされる人たちの
心に合ってるようで・・・もの悲しいですね・・・
井伊直弼さんって当時は、辛い人生だったのですね?!
私も、この映画を見たくなりました♪
下のお花達素敵ですね~
今日の東京は、とぉっても!寒くエアコンまで
つけてます^^;
綺麗で優しいお花が温めてくれるようです♪
茨木のり子さんの詩は、映像とともに戦争を
両親や親せきから、または映画からしか聞いてない
私は、心がつまる思いです。絶対に戦争など
してはいけないですよね・・・
竹内まりやさんの曲。とても素敵ですね~
”ひとつひとつ 人生の扉を開けては 感じるその重さ
ひとりひとり 愛する人たちのために 生きてゆきたいよ”
私も半世紀以上生きてる自分に問いかけて聞かせて
頂きました。ありがとうございます。(^◇^)
投稿: riri | 2010年10月28日 (木) 08時51分
ririさん、おはようございます。
お久しぶりです。
ririさんも時代劇がお好きだったのですね。
私はもともと歴史が好きだったのですが、
結婚してからはすっかり離れていました。
「竜馬伝」や年末だけ放送される「坂の上の雲」
を見てから、また私の歴史好きが復活してきました。
井伊直弼も見解の相違こそあれ、日本のことを
考えて、いろいろな改革をしたようですが、
それが仇となりましたね。人間的にはよい人のようです。
前の方まで、ブログを丁寧にご覧になって
いただき、ありがとうございます。
茨木のり子さんの詩、朗読で聞くのも良いものでしょう。
竹内まりやさんの歌は共感するところが多いですね。
カラオケでは必ず歌いますよ。
今日はこちらも冬のような寒さです。
ririさんもお身体には十分気をつけてくださいね。
投稿: hiro | 2010年10月28日 (木) 10時00分
hiroさんのうまいイントロに、この映画、みてみたくなりました。早速行ってきま~す。
投稿: rosemary | 2010年10月28日 (木) 10時40分
rosemaryさん、こんにちは^-^
今日は朝から冷たい雨。
映画を見るにはちょうど良いですね。
いってらっしゃ~い。
またお話を聞かせてくださいね。
投稿: hiro | 2010年10月28日 (木) 10時56分
hiroさん 今晩は!
寒い一日で暖房づけでした。
ハイビスカスが寒さでしんなりしてしまいあわてて玄関内に入れました。
明日はすこし暖かになるようです・
悲しみは雪に眠るは素敵な曲ですね。
映画は最近はみていません
歴史は勉強不足であまりよくわかりませんが
hiroさんの解説でとても良くわかり勉強になりました。
ありがとうございました。
投稿: えつまま | 2010年10月28日 (木) 19時19分
えつままさん、こんばんは^-^
寒かったですね。
私もエアコンをつけたのですが、それでも
じっとしていると足元が寒かったです。
そろそろストーブの用意をしておかなければ、と思いました。
雨が降っていたので庭にはでなかったのですが、
ハイビスカスなどはそのままです。少し心配になりました。
私も映画は久しぶり、主題歌は最後に流れた
のですが、とても素敵でした。
投稿: hiro | 2010年10月29日 (金) 01時45分